今回は「形式主語」について解説していきます。
人によっては「仮主語」という人もいます。
どちらも言っていることは一緒です!
英語独特の性質によって生まれた表現ですが、
仕組み自体はそんなに難しくありません。
この記事を見れば
形式主語(仮主語)の仕組みから、強調構文との見分け方
まで理解できると思います。
形式主語(仮主語)って何?
強調構文とよく似ててわかりにくい…
このような方々はぜひ参考にしてみてください。
では、いきましょう!
「形式主語」と「仮主語」の違い
冒頭でも少し触れましたが、念のために言っておくと
「形式主語」と「仮主語」に違いはありません。
使う言葉が違うだけで、言っていることは全て同じです。
ツイッターでアンケートを取ってみました。
ということで本記事では「形式主語」を採用して記事を執筆していきます。
形式主語とは?
形式主語とは文字通り「形式的な主語」です。
以下の例文を見てください。

「数人の友達と一緒に英語の話し方を学ぶことは大切だ。」
という日本語をそのまま英語に直しています。
画像にも書いていますが、そのまま英語にすると主語が長くなってしまいます。
もちろんこの英文も文法的には間違っていないのですが、
英語は「言いたいことはすぐに伝えたい」性格を持っていますので、
主語と動詞はできるだけ短めに抑えるのが普通です。
そこで頭のいい人が考えたわけです。
主語短くしたいから、形式的に「it」にしちゃおう!
これが「形式主語」です。
実際に英文にするとこちらになります。

画像のように主語を「it」にして、本来の主語(真主語)を後ろに持っていきます。
この時の「it」はあくまで形式的に置いているだけなので、
「それ」という和訳はする必要はありません。
「数人の友達と一緒に英語の話し方を学ぶこと(新主語)は大切です」
という感じで「新主語」を和訳に使うとOKです。
主語が長くなりそうなら、it を主語において最後に新主語を書く。基本的な仕組みはこれだけです!
that節も真主語になれる
今回は新主語が「to不定詞」の形になっていますが、
「that節」も真主語になることができます。

強調構文
この形式主語とよく似ている構文に「強調構文」というものがあります。
強調構文について簡単に見ていきましょう。
例えば、
I wrote the letter to her.
→私は彼女にその手紙を書きました。
この文章を強調構文に書き換えると、

このようになります。
画像のように強調構文は、
「It is( was ) ~ that …」という形をとり、
強調したいものを「~」の場所に置きます。
仮に「彼女に(to her)」を強調したい場合は、

このようになります。
見分け方
では、形式主語と強調構文を見比べてみましょう。

このようにとても形が似ていますが、
見分けたいときは1ヵ所に注目をしてください。

「be動詞とthatの間」です。
ここがそれぞれ、
形容詞・副詞だった場合は「形式主語」
名詞・代名詞・前置詞+名詞だった場合は「強調構文」
となります。
It is ~ that …
この形が出てきたら形式主語か強調構文を疑いましょう!
以上になります。
仕組みを理解して、きれいに見分けられるように覚えましょう!